ロブスター視察隊

   
2021年12月10日 第3回 旭商工株式会社 様
 

 今回はエビ印工具の生産拠点である鳥取ロブスターツールを紹介します。
鳥取ロブスターツールは鳥取県の大山の麓でモンキレンチなどのエビ印工具を製造しています。



 モンキレンチは鍛造という製法で製造しています。
熱した鉄の棒を巨大なエアハンマーで叩き圧力を加えることで形を変形させていきます。
実際に近くで見ると、すごい迫力でハンマーを叩くたびに全身に衝撃が伝わってきます。
ロブスターツールの鍛造グループは全員が鍛造技能士の資格を取得しており、 高い品質にこだわって一つ一つ丁寧に製造しています。



 そして工具の強度において最も重要な熱処理を行います。
これをすることで「エビのように腰が曲がるまで使える工具」という エビ印工具の由来でもある、頑丈な工具に仕上がります。



 その後、研磨による仕上げを行います。
作業効率化のためにロボットを取り入れつつも、要所要所で職人が手作業を行うことで、高い精度を保っています。
工場ラインにモンキレンチが並んでいる姿は圧巻でした。

 最後に部品を一つ一つ丁寧に品質を確認しながら組み立てを行います。
こうして長い行程を経て、ロブテックスのこだわりが詰まったモンキレンチが完成します。

 当社では、工場までお客様に足をお運び頂き、ものづくりの現場を肌で感じて頂いています。
今回、お越しいただいたのは、Youtube のMONOFUL(モノフル)チャンネル取材班 (機械工具の総合商社 旭商工株式会社)のみなさまです。
Youtube MONOFUL チャンネルは、「ものづくりは美しい」を合言葉に、毎週木曜日18時に動画を配信しておられます。

 アップする動画は、営業企画部の社員の方々が、企画立案・撮影・編集までの全ての作業を行っていらっしゃるそうです!
ロブスター視察隊もその撮影に同行させていただき、終了後には逆取材のお時間を頂きました!

 
 

 チャンネル名MONOFULの由来について

 

 チャンネル名の「MONOFUL(モノフル)」は、「ものづくり」の「MONO(モノ)」とBeautifulの「FUL(フル)」を掛け合わせた造語で、旭商工株式会社様のものづくりにかける思いが詰まっています。

 Youtubeをスタートした理由

  「BtoBで多くの企業が同じ分野の商材を用いて商売を行う世界はライバルが多く、どこも同じになりがち。
しかし、総合商社として拡大路線を目指していくためには、会社を色付けし、より多くの方に選ばれる必要がある」との事。

 「昔に比べて、近年は人間力で営業する、特色ある人が減ってきた」と感じることがあるそうです。
時代に合わせて働き方や、営業手段が移り変わっていくのは自然な流れだが、 型通りで特色のない担当者の印象が、会社全体の印象と受け止められてしまうのは、会社にとってもったいない事だと、物足りなさも感じていたそうです。
しかし、インターネットなどを通じて自由に発信ができる現代は動画を通して会社の特色を全国の人に伝える事も可能です。

 現に、MONOFULチャンネルの動画は、「営業」「工場見学」「対談」「1日密着」 「人事系」「ママ社員」「OLあるある」と多岐にわたるジャンルがあり、動画を見れば会社を訪問したことがなくても、どういった社風なのかが伝わってきます。

  色付けの二本柱として「ブランディング」と「マーケティング」があり、Youtubeは先ほど述べたような「ブランディング」にあたりますが、MONOFULチャンネルをスタートした理由は他にもあります。

  MONOFULチャンネルのもう一つの目的は、YoutubeやSNSで積極的に外部に発信するという文化を社内に浸透させていくことだそうです。
動画を配信できる社内の雰囲気、人材育成、文化を根付かせて、社員が同じ方向に向かって進んで行く、一体感を生み出すキッカケになって欲しい、という熱い思いもお伺いしました。
そういった文化を社内に浸透させていく事は、動画の再生回数と同じぐらい重要視しているそうです。

 今回の工場見学について



 「“鍛造”は工具の製造において最も重要な技術だというのは知っているが、鍛造を打つ様子は、なかなか実際に見る機会がないため、いざ目の前で見ると予想を上回る迫力にびっくりしてしまう。」 というご感想を頂きました。

  3トンハンマーで真っ赤に熱せられた鉄が叩かれる現場は、振動がからだにダイレクトに伝わり、ハンマーの音が鼓膜に響きます。
“ものづくり“を肌で感じることが出来る工程であり、職人技の素晴らしさを実感できる工程でもあります。

 今回の工場見学で印象的だったところ 

 「想像していたよりも、手作業をしている工程が多く、細部にまでこだわっていることがよくわかった。
工場というと、効率化を図るために、ロボットをメインに自動化を進めているという印象があるが、手作業で確認すべきところは人が担っていて、そのバランスが重要なのだと感じた」「作業工具は、機能や構造だけを見ると、そんなに複雑で難しいものには感じないが、実際はさまざまな技術が凝縮されている。」と仰られていました。

 

 店頭や倉庫でいつも目にする工具は、いつでも手に入るイメージですが、製造するのに材料の準備~製品までの工程には、半年近い時間がかかっています。

 エビ印工具のイメージは…?

 小さい頃触ったモンキレンチにもエビマークがあった事を覚えていて、馴染みがあると言っていただきました。
どの工具メーカーにも、そこの商品を愛するファンはいますが、エビの工具にも他に負けないぐらいファンが多い!ということも教えて頂きました。

 

 この記事をご覧になる方へのメッセージ

 お互い、ものづくり業界を盛り上げていきましょう!
(「負けないぞ!かかってこい」とも仰られていました。(笑))

  今回は、旭商工株式会社の皆様にご協力いただきました。
取材して頂いた工場内の動画では、普段目にする機会がない鍛造工程をはじめ、様々な現場を詳しくご紹介いただいており、見ごたえがあります。

是非、MONOFULチャンネルをご確認ください。絶賛公開中です! 
https://www.youtube.com/watch?v=89uIlgVHkbA