ロブスター視察隊

   
2022年3月16日 第4回 ブルーピーター株式会社 様
 

ロブスター視察隊 第四回は、『43号線名物!』ブルーピーター様(大阪府大阪市)にお伺いしました!
入社間もない頃に営業部の研修の一環で訪問させていただいたことがありますが、 あの日の衝撃は今でも忘れられません…!



【店舗外観   写真左に写る高架が国道43号線です】
 
『43号線名物!』というのには色々理由がありますが、兎にも角にもパンチがあります。
ブルーピーター様に行けば、「仕事から日用品、趣味の品々まで」すべて一気に用事が済みます。
お読みいただいている皆様に店内の様子をイメージして頂きたく、店内見取り図を作成しました。



   

弊社の商品は主に1Fです。

   

1階の工具売り場は、作業工具・電動工具が壁一面、上から下まで、通路にはみ出るほど多くのラインナップで、職人さんのお仕事に必要なものが何でも揃います。
取り扱うメーカーも多岐に渡るため、棚の隅から隅まで スペースを余すことなく、 多くの商品が密に並べてあります。
何か良いものがないか?とワクワクしながら店内を見て回ることが出来る陳列で、とても魅力的に見えました!
スッキリとしたシンプルな陳列も良いですが、一面に商品がギッシリ陳列してあると“何か良いものがありそう!“ という宝探しのような、買い物欲が刺激される陳列だと感じました。

もしこのようなお店が私の町にあれば、定期的に足を運びたいと感じます。
エビ印商品も、メジャーな商品からマイナーな商品まで、かなり多くの商品数をお取り扱い頂いています!

 
 
 
工具の他にも、作業服、食品類、日用品、おもちゃ、スポーツ用品、衣類や靴、釣り具、カー用品、お酒、香水、アウトドア用品まで幅広い商品が所狭しに陳列されています。
売り場は、1階と2階と屋外スペースがあり、それぞれの商品の配置は前記の見取り図の通りです。
在庫しているアイテム点数は不明、在庫総額は詳しくお伝え出来ませんが、想像を大きく超えていました。

今回は、ブルーピーター株式会社の藤井専務にお話しを伺いました。

 店舗の外観デザインについて

ブルーピーター様は、建設作業時の足場が組まれたような外観が印象的です。
(弊社の営業マンは、ブルーピーター様の担当になった当初、本当に工事中だと思っていたようです。)

 

外観デザインには、建設中の建物のように「まだ完成していない、進化している場所」という意味が込められているそうです。
後述にあるような、ブルーピーター様の仕入れに対する柔軟な考え方を象徴しているように感じました。

 創業の経緯について

創業の経緯については、工具売り場の重鎮、西浦様に詳しくお話しを伺いました。
西浦様は、ブルーピーター様が“ブルーピーター”になる前からずっとお勤めになっている方で、笑いを交えつつ、創業の歴史を詳しく教えて下さいました。

約40年前の創業当時は、ガソリンスタンドを営まれていたそうです。
高速道路や主要道路が近く、トラックの運転手さんや 現場に向かう職人さんが給油に立ち寄る場所であったため、当初からガソリンの他にオイルやケミカル用品を販売されていたとのことです。
そんな中、幅広い層に需要がある、軍手を店頭に並べたところ大変よく売れ、そこから長靴や足袋、スケール、工具類などの取り扱いを 本格的に始められたそうです。
その後、30~40年程前にガソリンスタンドの事業をやめて販売業のみに絞り、25年程前には現在の建物での業態になった、とお教え下さいました。

取り扱う商品は、職人道具からはじまり、来店する職人さんの趣味の品々(釣り具、タバコ、カー用品、電飾関係、エアーガン)、日用品や衣類、スポーツ用品や香水など徐々に増えていき、長い年月を経て現在の商品数になったそうです。

現在も、お客様の約8割がプロの職人さんで、日頃仕事で訪れている職人さんが、休日にご家族連れで日用品などを買いにいらっしゃることも多いそうです。

 商品採用の基準や陳列(棚割り)など

ブルーピーター様では、商品群や棚ごとに明確に担当者様が分かれていて、それぞれで担当商品の仕入れから売価決定・陳列作業までを一貫して行われているそうです。
私が驚いたのは、商品の売価の決め方です。仕入れの金額に応じて○割り乗せと決まっていると思っていたのですが、 ブルーピーター様では、各担当様の経験と感覚で売価を決めていらっしゃるそうです!
在庫を多く持って「〇〇といえばブルーピーター」という印象を持ってもらう商品や、価格を安く設定して「〇〇が安いのはブルーピーター」という印象を持ってもらう商品など、各担当者様の想いがつまった陳列になっているそうです!
ニーズが 見込まれる商品は、大きく値引きすることなく販売するなど、商品によって微調整されているそうです。
商品の売価設定をするという事は、各担当の方が、市場価格やお客様のニーズの把握、売れている商品等のマーケット調査をして、日々ご自身の売り場を守っていらっしゃるということだと思いますし、そういった姿勢に販売のプロの心意気を感じました。

 
 


 仕入れや価格設定を一任することについて

藤井専務は、「メーカーが製造しているものは、市場調査をしたうえで発売しているはずなので、どこかに商品を求めている人はいて、その人数が多いか少ないかの問題だ。」と考えていらっしゃるそうです。
想定していたより売れない商品も、売れない原因が商品の機能・性能ではなく、価格が原因という事もあります。
お客様のニーズと販売側の思いが合致する価格を探ることで、商品は売れるはずなので、在庫しても腐らない工具類は、仕入れのリスクが低いそうです。
新商品を一度仕入れてみて、もし売れにくい時は少し価格を下げて様子をみる、といった柔軟な販売体制をとれるそう です。


 安さの秘密

正直、私自身が一般消費者の目線で見ても日用品など「安い」と感じる商品が多くありました。
ブルーピーター様では、商品ごとに仕入れルートを持っており、 商品に合わせて仕入先を選んでいるため、それぞれの仕入れ金額を抑えられている事が安さの秘訣だそうです。
また、売れる商品は単体の利益が低いとしても、低めの売価に設定して、在庫の回転数を上げることで利益を確保するという姿勢で、創業から現在までこられたそうです。
例えば、仕入れ価格に3割乗せてひと月に1回転するよりも、利益を2割に抑えてひと月3回転させる方が、結果的に儲かるという考え方です。
また、創業当時は、メーカーとの価格交渉の際に○個で○○○円という考え方ではなく、○○○円で仕入れるために、何個買えば良いのか?という、金額ありきで仕入れ個数を考えていたというエピソードも教えて下さいました。


【店舗の屋外スペース アウトレット衣類や日用品、脚立が並ぶ】


 強みについて

競合店と比べた強みも伺いましたが、特に印象的だったのは、他店に比べてスタッフの方の商品知識と在庫量が豊富という点です。
ブルーピーター様では、担当者が商品を仕入れる体制をとられており、メーカーとの距離が近く営業担当者から直接商品説明を受けたうえで 採用している場合が多いため、専門的な知識を蓄積できるところが強みだそうです。
また、この商品はこのメーカーと固定しているわけではなく、 タイミングや商品によって、随時新規で採用するという柔軟な 仕入れ体制も、他にはないフットワークの軽さだと感じました。
常連のお客様にとっても、初めて見る商品や新商品が並ぶ売り場は見ていて飽きないと思います。


 何が一番売れている?

全体の売上比率では、工具系(作業工具、電動工具)や作業服、軍手類が6割強とのことです。
創業当時から工具を取り扱ってきたため、幅広い商品を扱う現在でも工具系の売上は安定しているそうです。
また、世の中のニーズに合わせて、単発的に商品を仕入れて販売することもあるそうです。
そういった商品はニーズが減っていけばタイミングを見極めて売り切り、在庫を残さないようにしているそうです。


 今後の展望について

ブルーピーター様は、ECサイトでの販売も行っておられますが、ネットは、価格競争が激しく独自性を出しづらいところが 難点だとおっしゃいました。
販売者の顔が見えないネット上では、価格が安いことが重視されますが、価格を下げて出品すると、売り上げを伸ばすことは出来ても利益を出すことは難しいそうです。

表面にマッピングを施した電動工具や掃除機なども見せていただきました。
オリジナリティある人と被らないデザインは、プロの職人さんにとても人気があるそうです!




 
【マッピング掃除機】

 
今回は、『43号線名物!』ブルーピーター様にお伺いしました。
取材にご協力いただいた藤井専務をはじめ西浦様、白川様ありがとうございました。

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